ナ・イ・ショ
(4)

33333Getされた、りんりん様より

貴章のバースデーのプレゼントの為に友人の紹介でコスプレ
パブでバイト。 ボケをかましつつ慣れてきた若菜だったが、
貴章に見つかり、ラブラブなおしおきv





「叔父さん・・・・」

「雄大さんだ」

 細かい叔父だ。

「雄大さん」

 今度は機嫌良さげに返事をする。
 なんて現金な叔父。

「直ぐって、同じビルじゃん!」

「なんだ、嘘は言ってないだろう」

 確かに嘘は言っていない。
 直ぐ・・・・
 本当に直ぐの場所。
 カフェのあるビルの5階なのだから。

「聞いてもいいですか?」

 可愛らしい有樹に質問され、ご機嫌な雄大。
 余りの分かりやすさに、頭痛する珊瑚。

「ん、なんだ」

「1階のカフェは、雄大さんのお店なんですよね」

「ああそうだ。 カフェだけじゃなくて、このビル自体が俺の物なんだ
がな」

「え〜〜〜。 凄〜い」

 そんな若菜を雄大は無視。
 これまた分かりやすい雄大。
 まあ、今のダサイ若菜の姿では、仕方ないが。

「他にもあるんだが、今はこの下4階に新しい店をオープンしたか
ら、ここが本拠地だ」

「私共は社長の気まぐれに、大変迷惑を被っていますが」

 カフェで雄大と一緒に居た男が、淡々と語る。

「・・・お前はいつも煩いんだよ。 もっと秘書らしくしてろ。 社長の
俺に文句や意見を言うな」

 控えていた男は雄大の秘書だった。
 雄大よりも背が高く、体格もガッシリとしていた。
 短く刈り上げられた髪。
 男らしい太い眉に切れ長の目。
 こちらもやはりサラリーマンには見えない。

「それでだ、手伝って貰いたいのは、この下、4階にオープンした
店だ。 早い話が接客業なんだが」

「社長、いくら困っていても、珊瑚さん達はまだ高校生、未成年で
すから」

「分かってる」

「・・・・・・俺達にどんなバイトさせるんだよ」

 秘書の言葉に、珊瑚も何か感じたのだろう。

「言っとくが、夜遅いのは無理だからな。 精々9時が限界だから」

「早っ! 9時かよ!」

 余りにも早い時間に雄大も焦るが背に腹は替えられない。

「それと、バイトは一週間が限界」

「短っ!」

 本当に困っていたのだ。
 オープンして、まだ一週間しか経っていないのに3人もが辞めて
 しまったのだから。
 いくら甥でも未成年。
 一週間の間だに、代わりを見つけるしかない。
 腹をくくり珊瑚を見る。
 
3人・・・・・・

 今目の前にいるのも3人。
 2人は良い。
 
 叔父の目から見ても、甥の珊瑚は美人だったし、もう一人の子も
 抜群に可愛かった。
 
ただ・・・・・

 もう一人に目を向ける。

なんだ、この天然記念物ばりのダサイのは!

 今時こんな、メガネに髪型をする高校生がいるとは信じられない。
 よく珊瑚が友人と認めたものだ。

 ジッと若菜を見つめる。

 見つめられた若菜も見つめ返し、首を傾ける。
 珊瑚や、もう一人の子がやれば可愛らしい仕草だが。
 ゾクッと背筋に寒気が走る雄大。

 そう言えば誰がバイトをしたいのか聞いていなかった。

「珊瑚には当然手伝って貰うが、誰がバイトしたいんだ?」

「はい、僕です!」

 手を挙げ、元気に返事をする若菜を見て、ガックリとなる。

寄りによってコイツかよ・・・・・

「あ、僕も」

 返事をする有樹にちょっと救われる。

「3人だな・・・・・」

 一人はともかく、二人はかなりレベルが高い。
 
そうだ、一人くらい色物がいても良いじゃないか!

 開き直った雄大だった。

「店の開店時間は7時からだ。 7時から9時まで働いて貰う。 店
は会員制だ。 会員は色々だが政財界の人物が多い。 くれぐれ
も失礼のないように。 あと時給だが、一時間5千円でいいか?」

「「5千円!?」」

 若菜と有樹が叫ぶ。
 余りの高額に珊瑚も驚く。
 
いやその前に何のバイトだ?
会員制に、政財界?

「俺達何するの?」

 短期だが、思わぬ所で見つかったバイト達に肝心な事を言い忘
 れていた事に気付く。

「簡単だ、接客業だ。 席に座って話し相手になればいいだけだ」

「・・・・・・喫茶店?」

 夜開店の店。
 接客。
 話し相手。
 極めつけは時給5千円。
 あまり考えたくはないのだが・・・・

「いんや、コスプレパブ」

「コスプレ〜〜〜〜〜!?」

 5階に珊瑚の声が響き渡った。






   
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