本当の気持ち （１５）

胸の小さな飾りも既に尖り、貴章の愛撫を待ちわびているかの様だ。 　その飾りをそっと口に含み、舌を絡ませる。 　もう一つは指で摘みなで上げる。 「ん・・・・ああ・・・・・・・」 どうしよう・・・・気持ちいい・・・・・・ 　この間の、貴章との行為ですっかり快楽を覚えてしまった身体。 　何も知らなかった頃には戻れないくらいの強烈な体験。　 　もっと欲しいと思うくらい。 　若菜の中心はすっかり立ち上がり、胸だけの刺激で先端からトロトロと 　蜜を零していた。 　執拗なくらい両方の胸を弄ったため、先端は真っ赤になり、貴章の唾 　液に濡らされ怪しく光っている。 「いや・・・・・」 　胸から離れた貴章の唇は、だんだん下に下がり、若菜の中心へ。 　 　もっと刺激が欲しい。 　そう思っていたところに濡れた、温かい刺激が。 やっ、なに？ 　そう思っていると強烈な刺激が。 「あぁぁぁ・・・・・・・！」 　 　身体がしなる。　 「・・いや・・・なに・・・・・・」 　今まで閉じていた目を開き見ると、貴章が若菜自身を口に含んでいる 　のが見えた。 　初めての時もこの快感を味わったのを覚えている。 　しかしあの時は酔っていたし、全てが初体験。 　恥ずかしさと快感に翻弄され殆ど目を閉じていた。 　時々貴章に言われ目を開ける事もあったが、その時は何時も目の前 　には貴章の顔が。 　今回初めて見たそれは、かなり衝撃的なもの。　 　視覚がダイレクトに身体に反応した。 「いや・・・ん・・・・・・だめ・・・・」 　貴章を押しのけようと、頭に手をかける。 　しかし貴章は一層強く舌を絡ませる。 　身体の中に快楽の渦が巻く。 　押しのけるつもりが、押しつける形になっている。 　もうどうしようも無いところまで来ている・ 「んぁ・・・・も・・・放し・・て・・・・・・・・」 　このままでは貴章の口の中に出してしまう・・・・ 　身を捩るが、更に強く絡めてくる。 「あ・・・・も・・出ちゃう・・・・・・・」 　 　強く吸い上げられる。 「あ―――――」 　身体を大きく仰け反らし、貴章の口の中に放つ。 　息を切らせながら、貴章に目を向けると、ゴクリと若菜の放った物を 　飲み込んでいた。　 　それがとてもショックで涙が浮かぶ。 「放してって言ったのに・・・・・」 　シクシクと泣き始めた若菜に胸を突かれるが 「いいんだ。　私がしたかったのだから。　若菜を気持ち良くさせたかっ た。　良くなかったか？」 　直接的な言葉に、何と答えたらいいのか・・・・ 「え・・・・あの・・・・・・・」 「それに、この間も同じ事をしたが。　私は、私で感じている若菜をもっと 見たいし、感じたい」 　そうかも知れないが、この間は初めての事で、刺激が強く快感の翻弄 　されっぱなしだったし・・・・・ 　しかし、綺麗な貴章の口からそんな厭らしい言葉を聞くと、身体がまた 　熱くなってくる。 　潤んだ目で貴章を見詰める。 　貴章も先程から、若菜の痴態で煽られている。 　そこにそんな潤んだ目で見つめられたら。 　我慢が出来なくなり若菜の唇に貪り付く。 　口腔内をなめ回し、舌を絡め強く吸い付く。　 　そんな貴章の荒々しさに、翻弄される。 　身体中を這い回る手。 　下に段々下がって行き、既に立ち上がっている若菜の中心を握りこむ。 　先端から流れ出る蜜。 　貴章が手を動かす度に、クチュクチュと淫らな音を発する。 　その音と刺激が若菜を追い上げる。 「・・・・・ん・・・・」 　息が上がり、貴章との口づけが苦しい物となる。 　貴章のそれを察し、口づけを解き、赤く熟れている胸の先端に吸い付く。 「んああ・・・・」 　さらなる刺激。 　しかし何か物足りない。 　そう思っていると、前を弄っていた貴章の手が、奥へと。 　奥にある蕾は、若菜の零した蜜で、グッショリと濡れそぼっている。 　貴章の指が蕾を撫でる。 　瞬間若菜の身体がビクリとなる。 「大丈夫だ。　心配いらない・・・・・」 　耳元で囁き、舌を入れ舐る。 　艶のある声にゾクリとなり、身体の力が抜けていく。 　力が抜けたのを見計らい、指を入れる。 　すんなりと入る指。 「・・・はぁ・・・・んん・・・・・・」 　思わず声を詰めてしまう。 　 「声を出して。　詰めることはない・・・」 　自分の声とは思えない淫らな声。 　恥ずかしくてどうにかなりそうだ。 　イヤイヤと目を閉じ首を振る。 「若菜の声が聞きたい・・・。　恥ずかしがるな」 　耳にかかる吐息。　 　思い切って目を開ける。 　覗き込む貴章と目が合う。 　指が二本に増やされ、グチュグチュと音が。 「はうっ！　・・・・・・ん」 　恥ずかしさのあまり、腕から逃れようと藻掻くがしっかりと押さえられて 　いるので逃れられない。 　しかも、藻掻いたせいで指がある一点を擦り強烈な快感が。 「ああ―――、だめぇ――――！」 　達しそうになる。 　しかし貴章が根本を押さえ阻む。 　身体中行き場のない快感が駆けめぐる。 「いや・・・放して・・・・・・」 　肩に縋り付き懇願する。 「もう少し我慢しなさい・・・・」 　そう言って根本を押さえたまま、後ろをかき回す解す。 「あ、あああ・・・・・くうっ・・・・ん・・・」 　解れたのを見計らい指を三本に増やす。 　圧迫感が増すが音と刺激で意識が朦朧となる。 「も・・・だめ・・・・・・」 　トロトロになったのを見計らい、ファスナーを降ろし雄を取り出す。 　既に貴章も限界だった。 　若菜自身から手を放し、俯せにし、腰を上げさせ雄を蕾にあてがう。 　もう片方の手は、砕けないようしっかり腰を支える。 　解れた蕾にあたる、熱く硬い物。　 　理解する前に中に入って来る。 「ああ――――っ」 　指とは比べ物にもならない、強烈な圧迫感と刺激にそのまま達してしま 　う。 　開放感に緩んだ蕾に、一気に押入入れられる。 　若菜の中は熱く、淫らに収縮している。 　落ち着くまで待っていたいが我慢が出来ない。 　ゆっくりと腰を使い始める。 「ん・・・あ・・・・」 　一度達したにも拘わらず、若菜の中心は硬さを保っていた。 　貴章が快感を与える一点を集中して攻めるから。 　　 「や・・・そこ・・・・・だめっ・・・」 「ん？　ここか・・・・」 　そう言って腰を回し、さらに強く刺激を与える。 　若菜の先端からは止めどなく蜜が溢れていた。 　貴章は身体を屈め白い背中にキスを落として行く。 　赤い印が散らされていく。 　屈んだ事で角度が変わり違う刺激をもたらす。 　 「はぁ・・・っ・・・・・・」 　その刺激で後ろがキツく閉まる。 　「くっ・・・若菜・・・・・・」 　若菜は手で身体を支える事が出来ず、上半身はベットに埋もれている。 　苦しいだろうと、貴章は一旦雄を抜く。 　抜けていく雄を引き留めようと無意識に後ろに力が入る。 　そんな自分に気づき全身が赤くなる。 「やあぁ・・・・」 　思った以上に淫らな身体に貴章は嬉しくなる。 　若菜の身体を仰向けにし両足を大きく開く。 　 　余りの格好に気が遠くなる。 「やだ・・こんな格好・・・・・」 　可愛らしい恥じらいが、更に貴章を煽っている。 　若菜の顔をジッと見詰め囁く。 「若菜・・・愛してる・・・・・」 　大きく目を開き涙を浮かべる。 　幸せで仕方ない。 「僕も、僕も愛してます・・・・・・」 　そう言って貴章の首に腕を絡め引き寄せ口づけた。 　若菜から送られたキス。 　深く口づけあい、貴章はそのまま若菜の中に雄を埋めて行く。 　背中を大きく反らし、与えられる快感に身を任せ、お互いを高め合う。 　若菜は絡められた貴章の手に放ち、貴章は若菜の奥深くに放つ。 　心地よい開放感。 　軽い口づけを交しながら微睡んでいた。

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