お試しください
(その後)

キリ番100をGetされたTT様より





 激しいキスをされ気を失っている間に、一ノ瀬にホテルのスイート
 ルームに連れ込まれた素。
 
 その頃素は夢を見ていた。 
 可愛い彼女が傍らにいる。
 なかなか積極的。
 キスも上手く素の全身に奉仕してくれる。
 夢なのに快感が妙にリアル・・・・・・・・・?

 意識が浮き上がり目を開けると全裸の一ノ瀬がのし掛かり素を貪って
 いた。

「何してるんですか!」

「セックス」

「勝手にするなー!」

 と抗議したが、気持ちよさに負けしっかり自分も楽しんでしまった。
 次の日ドップリ自己嫌悪に陥っていた素に機嫌良く一ノ瀬が声をかけ
 る。

「さあ帰るぞ」

「帰るなら一人で勝手に帰ればいいでしょ。 俺はもう少しゆっくりしてか
ら帰ります。 ホテル代払っておいて下さいね」

 やられてしまったものはしょうがない。
 最初はもの凄く痛かったが、その後は最高に気持ちよかった。
 初めて女の人とした時より快感を得られた。
 嫌だと言いながら自分も楽しんでしまった・・・・・

顔も良くてセックスも上手いなんて不公平だ・・・

 ふて腐れながら言ったのだが「可愛い恋人を一人で置いて行く真似は
 出来ない」
 
 そう言って素に服を着せ抱き上げそのままエレベータに乗る。
 
「誰が恋人ですか! 降ろして下さい」

「まあ試しにとは言ったが、昨日あんなに愛し合ったんだ、当然恋人だろ
う。 まさか素は恋人でもない奴に抱かれて、挙げ句にあんなに乱れるの
か?」

 ニヤリと笑いながらいけしゃぁしゃぁと言い切る。
 
くそ〜〜〜〜

 今更ながら楽しんでしまった事を悔やむ。
 確かにいい男だが付き合う気は全く無かったのに身体からとは卑怯な。
 これも仕方ないかと諦めた。

「分かりました。 仕方ないですけど恋人になります。 それで良いですか
?」

 投げやりな態度にムッとしつつも、素が恋人になる事を承諾したので取
 り敢えず満足する一ノ瀬。
 直ぐに自分に夢中になるのは分かっているから。

「ああ。 恋人同士なんだから敬語はやめてくれ。 それと俺のことは洋人
と呼べ」

偉そうな態度・・・・

 そんな会話をしている内にロビーについた。
 フロアーには大勢の宿泊客が。
 自分の格好を思い出しジタバタ暴れるが、一ノ瀬は離さなかった。
 とても注目を浴びている。

死にそうに恥ずかしい・・・・・

 降ろして貰えないのだ。
 背に腹は変えられない。
 耳まで真っ赤にしながら一ノ瀬の胸に顔を埋める。  
 可愛い仕草にウットリとなる。
 そんな一ノ瀬の顔を注目していた女性客もウットリしていた。
 ロビーを通り過ぎそのまま玄関に止められていた車に乗り込む。

「精算は?」

「素が起きる前に済ませておいた」

 精算をしている間に素が逃げ出さないように済ませておいたとは。
 用意周到な事だ。
 
「ところでこの車ってベンツの・・・・・・・?」

「ああSLクラスだな」

 兄の影響で結構車好きな素。
 毎年開催される東京◯ーターショーには欠かさず行っている。
 今年も当然行く予定だ。 
 自分では到底買えない高級車にもとても興味がある。
 素の記憶が正しければこのSLクラスのオープン・スポーツカーは確か
 千七百万に近かった気が。

色々付けると?

 考えたくなかった。

「ねえ、普通な車ないの?」

「もう一台あるが車検に出してる」

「普通?」

「これよりは安い」

どの位安いんだ?

 不安になる。
 でも知りたい。

「何処の?」

「BMW、7シリーズ」

それでも800万越えてるだろー!
まだぺーぺーの勤務医で給料安いくせになんて車に乗ってるんだか。
実は金持ち?益々嫌みな奴〜。
 あ、でも恋人になったんだ、あ〜別れたい。

 まさかそんな事を素を思っているとは思わず、これからの二人の生活を
 を思い描いていた。
 暫く車を走らせ高級マンションの駐車場に入った。

ここに住んでるんだ〜
住みにくそう・・・・・
ていうか、やっぱ金持ち

 素の住んでいるアパートは6畳一間の狭い1Kの部屋だったが、居心地
 は良かった。
 座ったままで大抵の物は取れるし、好きな本にお気に入りのCDに囲ま
 れ幸せだった。
 PCでネット通販したりのんびりと自分の時間を過ごしていた。

 一ノ瀬に連れられ7Fに。
 扉が二つしかなかった。

この広いフロアーに二部屋!?

 驚き中に入ってさらにビックリ。
 玄関は自分の部屋より広かった。
 唖然としているとリビングへ連れて行かれる。

「うわ・・・・・」

 リビングは更に広く家具はアイボリーを基調に落ち着いた感じの部屋だ
 った。
 所々に観葉植物が置いてあり、部屋のアクセントになっていた。
 ソファーに一人の男が座っていた。
 背は一ノ瀬と同じくらいだが体格は一ノ瀬よりよかった。
 ワイルドな感じの男前だった。

「なんだ、まだいたのか」

 顔を顰め嫌そうに言う一ノ瀬に、先に部屋にいた男が不満だと言わん
 ばかりの顔になる。

「お前それはないんじゃないか? あんな無理言って脅したくせに・・・」

「何か文句があるならお前の猫に色々ぶちまけるが」

 言われた途端に顔を青くして、「それだけは勘弁してくれ」と顔面蒼白に
 なりながら言う男を素は不思議そうに見る。
 一ノ瀬より強そうなのに、猫がそんなに怖いのだろうか?
 どんなに考えてもそんな凶暴な猫の種類が思い浮かばなかった。

「あの・・・・」

 二人の会話に割って入る。
 素に気付いた男が目をキラキラと輝かせながらやって来る。

こ、怖い・・・・・

 思わず怯えてしまった。
 それを感じ一ノ瀬が顔を顰める。

「お前の顔を見て素が怯えてしまっただろう。 素大丈夫だ直ぐたたき出
すから」

「そこまで言うか・・・・・・。 俺は一ノ瀬の高校からの友人で堀田龍生だ
宜しくな」

 丁寧に挨拶されたので素も挨拶をする。 
 一ノ瀬に抱かれたままで何だか情けなかったが。

「初めまして、佐倉素です」

「へー、佐倉君なんだ。 一ノ瀬の弟の桜ちゃんと呼び方同じだから素君
て呼んでいい?」

「ダメだ」
 
 速攻で一ノ瀬が返事をする。
 あまりの心の狭さに堀田はため息を吐く。

「桜ちゃんと同じなんだから仕方ないだろう」

「減る」

「減るか!」

 素が叫ぶ。
 名前ぐらいどんな呼び方でもいいじゃないか、何を言っているんだかと
 思っのだが。

「仕方ない許す」

 尊大な態度に呆れた二人。
 一体何様だ。
 堀田は一ノ瀬が執着した素を取り敢えず見ることが出来た事に満足し
 帰って行った。

「何なんだ・・・・・」

 良く分からない人だった。
 しかし一ノ瀬が堀田にどんな無理を聞かせたのかが気になった。

嫌な予感が・・・・・

「家の中を案内しよう。 部屋は全てリビングの横にある。 どの部屋に行
くにもリビングを通る構造にしてある。 ここが寝室だ」

 何故寝室から案内するんだろうかと不思議に思う。
 15畳の部屋にキングサイズのベットが一つだけ置かれている。
 そもそもそんなに詳しく案内して貰う必要はない。
 来るつもりは無いのだから。

「ここが書斎」

 医学書・専門書をはじめ、いろいろな種類の本が置かれている。
 とても魅力的な部屋だが、下手な事を言ってまた来なくては行けなくな
 ってはマズイと思い我慢する。

「ここは物置。 そして最後はこの部屋」

 一体幾つ部屋があるのか。

いい加減降ろして欲しい・・・・・・

「ここが素の部屋だ」

 嬉しそうに言う一ノ瀬。 
 
はい〜?

 思っていると一ノ瀬がドアを開ける。
 そこには見慣れた自分の荷物が・・・・・

「どういう事だ――――!」

 目を見開き叫ぶ。
 広々とした10畳はある部屋の真ん中に申し訳ない程度の荷物が。
 見上げると一ノ瀬がニヤリと笑う。

「もちろん今日から素がここに住むからだ。 言っておくがアパートは解
約した。 テレビ・冷蔵庫、ここにある物と重なったものは処分したから
な」

 まさかここまでするとは思ってもいなかった。
 恋人にはなったが一緒に住むとは言っていない。
 別々に過ごし、小さいながらも帰れば快適な空間で癒されると思って
 いたからまあいいかなと思ったのに。
 これでは癒されないではないか。
 しかもアパートは解約されているし、もうここに住む以外無い。
 あまりの勝手に怒りでブルブル震える。

「そんな顔をするな。 可愛い顔が台無しだ」

誰のせいだ、誰の!

 口で言っても流されてしまう。

ここは一つ身体で・・・・・

 思いっきり頭突きをかました。

「くっ・・・・・」

 かなりの衝撃が一ノ瀬の顎に加えられた。
 立派なのは、素を落とさなかった事だ。
 暫くうずくまっていたが何とか痛みをやり過ごし、意地の悪い顔を向け
 る。

「お仕置きだな・・・・」

 ドスのきいた声に震える。
 やりすぎたと思ったが既に遅く、寝室に連れて行かれた。
 謝罪の言葉も虚しく散々嬲られた。
 最後には

「洋人さん大好き。 一緒に暮らします」

 と無理矢理言わせられ許してもらった。
 当然次の日は動けなく仕事を休む羽目になった素だった・・・・・












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